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『上司は思いつきでものを言う』橋本治

【概要】
作家である著者が、出版社への「零細出入り業者」としての立場で各社の若手編集員から聞き集めた組織・上司の生態を語ったもの。

会社勤め経験がないことを感じさせないほど、真に迫る内容です。

アマゾンより
この本はサラリーマン社会の閉塞を嘆じるものではありません。「上司は思いつきでものを言う」ということが、なぜ起こってきたのかを、儒教の伝来まで遡り、とてもスリリングに解剖していく本です。日本の男たちが、なぜ戦国時代と幕末維新の時代ものが好きなのか。こんな「なぜ」も見えてきます。そして、では日本はどうするのか―「現場」の声を聞く能力の復活に向けて、上司のみなさんにも、上司でないみなさんにも、懇切丁寧な今後の道中案内の書であります。




office / Zanpei



【ポイント】

◆1、上司という生き物

上司は、現場から離れた「上司のピラミッド」の中にいるのです。だったら、こう考えてもいいはずです―。つまり、現場から離れて「上司のピラミッド」の一員になっている上司は、現場の声を「ない」と考えていい、現場を持たない官僚と同じなのだと。

上司というものは、精々「部下を指導する者」です。それでいいのです。「命令」と「指導」とはどう違うのかを考えれば分かります。「指導するだけですむ部下」は、「有能な部下」です。「命令しなければならない部下」は、「無能な部下」です。もっと有能な部下は、「指導」さえも必要とはしないでしょう。そんな有能な部下がいれば、「助かる、ああ楽だ」と思うのが普通でしょう。ところが、「上司というものは部下に命令する者だ」と思い込んでいると、その楽が楽になりません。「あいつに対して、オレはどう対処すればいいんだ?」なんてことを考える破目におちいるのです。それが、「上司としての優位性にこだわる」です



◆2、上司あしらい

あなたの目の前には、「思いつきでものを言うだけの上司」がいます。これには、どう対処したらいいでしょう?

簡単です。あきれればいいのです。「ええーっ!?」と言えばいいのです。途中でイントネーションをぐちゃぐちゃにして、語尾をすっとんきょうに上げてください。

まず、あきれましょう。相手は必ず言い返してきます。でも、あなたは何を言われても、ただ聞き流します。聞き流していいのです。だって、あなたをあきれさせた相手は、あなたに何の補償もしてくれないのです。つまり、「オレはつまらない思いつきを言ってしまった」と相手に認めさせるのです。相手がそれを認めるまで、相手の言うことに耳を傾ける必要はありません。…相手がうろたえようがムカッ腹を立てようが、あなたは終始一貫聞き流して、そして、相手が自分の思いつき発言を認めて反省してくれそうな様子がなかったら、ただそうですか」と言って引き下がるだけです。



◆3、部下の心得

企画書というのは、「ある程度なら知っていて分かるかもしれないけれど、実は何も知らない可能性さえある上司に、分からせるもの」なのです。だから、「上司の頭が悪い」とか「古い」というのは、言い訳になりません。あなたは、上司に分かるように書かなければならないのです。

この本で、上司が思いつきでものを言って糾弾されるのは、必ず、部下であるあなたが建設的な提言をした時です。その時だけです。あなたがボサーッとしていて、そこに上司の「思いつき」かもしれないような命令の声が矢継ぎ早に飛んできたって、それはそれで仕方のないことです。文句を言う筋合いはありません。



【感想】
◆上司という存在は、故郷である現場を離れ、「上司のピラミッド」の中に位置する別の生き物だと捉えています。

このたとえが的確で、部下との視点の相違、前提となる常識の違いがあることがわかりやすく示されます。

◆著者がどこまで本気で書いているのかはわかりませんが、部下としての立場では、「あきれてみせる」という戦略が有効だと皮肉の利いたアドバスも。実際、こんな風にちょっと冷めた人のほうが淡々と仕事をこなしている印象もあるので悪くはない作戦なのかも・・・。

とにかく、困った上司(オッサン)でも、「オッサンにも(部下である私には言えない)オッサンなりの立場があるのだ」と思うだけでも精神衛生上良いと思われます。










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