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『疲れすぎて眠れぬ夜のために』 内田樹

【概要】

思想家の内田センセイが身体論の観点から「働くこと」などを語ったもの。

内田氏の人生観、ものの見方がじわじわと伝わってきます。


Hard Work / Mad Wraith




【ポイント】

◆1、引越し好きな内田センセイの生き様

所有しないのが好きなんです。

こういうことを言うと、悟り澄ました人間みたいですが、でも、物欲を満たそうと思っていると、もう切りがないでしょう。ひたすら不充足感が募ってゆくばかりで。これ、つらいです。
 
欲望の充足ラインを低めに設定しておけば、すぐに「ああ、なんという幸せ」という気分になれるでしょう。「小さくはあるが確固とした幸せ」(@村上春樹)を一つ一つ積み重ねてゆくこと、それが結局「幸せ」になるための最良の道だと思います。



◆2、我慢しない
精神的にも体力的にも、使える資源には限界というものがあります。目標を適度に設定し、資源を分配する先に優先順位をつけないと、人間は壊れます。人間て、わりと簡単に壊れます。

でも、「不愉快な人間関係に耐える」耐性というのは、ぼくに言わせれば、むしろ有害であり、命を縮める方向にしか作用しません。

対人関係で神経を逆撫でするような人間に対して、なぜそこから逃げ出さずに、妙に踏ん張ったりするのか。その理由を考えてみましょう。

繰り返し言うように、人間が使える心身の資源は「有限」です。限度を超えて使用すると、必ずシステム全体に影響が出て、一番弱いところから切れてきます。



◆3、仕事で疲れた人へ
この「へらへらと質の高い仕事をする」ためのノウハウを知っているか知らないかという違いが、同じような社会的プレッシャーを受けながら耐えられる人とつぶれる人の違いを生み出しているのではないかと僕は思います。

気づいていない人が多いのですが、ビジネスの愉しさは、お金が儲かることではなく、何か新しいことをすると、その結果がすぐに出る、その「反応の速さ」にあります。これは、「マーケットは間違えない」という前提の下、全員が一つのルールに対して同意し参加しているゲームです。

ほかの人間関係はこれほどには分かりやすくありません。

仕事の目的は結果として価値あるものをつくりだすことではないのです。それなら、どんな手段を使ってもよいということになります。仕事の目的がお金を儲けることなら、効率的でありさえすれば何でもいいはずです。でも、実際にはそうではありません。

人間が仕事に求めているのは、突き詰めて言えば「コミュニケーション」です。ただ、それだけです。




【感想】

◆外資系マチズモの対極にある、心身に耳を傾けるような自然体の空気がたまりません。

「働くことに疲れたら」と題した章が特に秀逸で、「仕事」について、これでもかというほどに「”たかが仕事”だろ?」とぶつけてくるような印象です。ビジネスの愉しさ、仕事の究極の目的。マジメすぎて自分の首を絞めてしまっている人にはよく響くのでは。





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