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『1年で10億つくる!不動産投資の破壊的成功法』 金森重樹

【概要】
東大卒→借金大王→不動産で資産形成という異色のキャリアを辿った著者が不動産投資の考え方を述べたものです。
05年刊行。

理念的なものにとどまらず、自らの体験談やキャッシュフローの数字を使って具体的に投資の方法を語っています。

アマゾンから
インターネットマーケティングで1億稼ぎ、読者10万人のメルマガ「回天の力学」で著名な金森氏が、その鬼才を現物不動産投資に発揮。「利回りに目を奪われるな」「住宅ローンこそハイリスク」など、常識の逆を行く思想と手法で、専門的すぎる不動産投資本や個人的体験のみに依拠した「サラリーマン大家さん」本とは一線を画す快著に!



Apartments in Lima, Peru / Imperial94


【ポイント】
◆1 貧者の投資術

資産三分法などの分散投資は、すでにお金を持っている人がお金を「減らさないため」に行うもので、これから資産を築こうという人がとるべき戦略ではないとの指摘です。

「持てる者」は、資産を増やすというよりも減らさないことを重視して資産運用をしますので、安定性を求めます。

「持たざる者」が「持てる者」と同じ戦略をとっていては、その資産格差は拡大する一方です。なぜなら、「持てる者」には、より良質な投資機会が提供されるのが世の常だからです。世の中の儲かる情報は、すべからく持てる者に集中するようにできています。

勝機に果敢に賭けて、「一点突破全面展開」することこそが資産を急拡大する肝なんじゃないかと僕は思っております。



◆2 不動産投資の哲学

著者は区分所有を「丁半博打」とバッサリ切り捨てます。その背景には著者独自の投資哲学が。「不動産投資と住宅ローンを履き違えている」姿に鋭い目を向けます。

区分所有は、満室になれば入居率100%で、空室になれば入居率0%というものですよね。ですから、いったん空室になれば、元利金の返済、その他の費用は、自分の働いた給料から持ち出しになります。空室でも管理費は取られます。中間の入居率50%などはあり得ないわけですから、0か100かの丁半博打です。


自分の収入を当てにしなければならない投資など投資でもなんでもないです。最悪でも自分が働けばなどと考える方は、根本的に不動産投資と住宅ローンを履き違えていると言わざるを得ません。

不動産投資をやると覚悟を決めたからには、最初から自分の収入など一切当てにしないことです。自分の収入からの穴埋めなど考えていると最初の1棟はなんとかなったとしても、これが5棟、10棟と増えてくると、自分の収入ではとうてい追いつかない水準まできます。

 


◆3 物件選び

自分の住んでいるところに縛られず、投資案件として冷静な判断をするよう指南します。

あなたが住んでいるエリアと、投資に適しているエリアの間には何の関連性もありません。自分の住んでいるエリアで本書の内容を実行しようとするのではなく、最適な投資エリア(後ほどご説明する将来推計人口によって人口が増加するエリア)を中心とした投資を心がけることが慣用です。

もう一度いいます。

間違っても、自分が住んでいるエリアを中心として不動産投資を考えないことです。自分が住んでいるエリアは、将来的に大幅に人口が減少するエリア、空室率が増加するエリアかもしれないのです。投資に最適なエリアでの投資をする必要があります。



【感想】
菅谷義博『仕事は1日30分!お金と時間を増やすドラクエ流成功法』(過去記事)で紹介されてた不動産実践本のひとつです。

類書に比べて具体的で、著者の考えもあって区分所有の否定、自家用住宅ローンとの違いの強調が際立ちます。

一方で、物件選びに際してはまず大前提としてその都市の推計人口を見ることも語っており、実体験に裏打ちされた手堅い手法とも見えます。

熱いハートと冷静な投資マインドが同居してる印象です。

箴言じみた発言も。
チャンスがなかったなんて言うなよ、度胸がなかったんだろお前?

チャンスはリスクの仮面を被ってやってきます。チャンスの仮面を被ってやってくるのは詐欺です。






こちらは著者の半生記になっています。
東大卒ながら詐欺にカモられて借金地獄へ。その後、カモられた原因はマネーリテラシーのなさにある!と気づいた著者は一念発起し…
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『ジョゼフ・フーシェ ある政治的人間の肖像』シュテファン・ツワイク

オーストリアの伝記作家による評伝です。

ナポレオン時代の名外交官タレーランと双璧をなすフーシェ。なんとなく陰気な感じもありますが、本書では世界史上最高のマキャべリストのひとりと評価されています。


Baron Otranto / Stifts- och landsbiblioteket i Skara


◆概要

Amazonより
「サン=クルーの風見」。フーシェにつけられた仇名である。フランス革命期にはもっとも徹底した教会破壊者にして急進的共産主義者。王制復古に際してはキリスト教を信ずることのきわめて篤い反動的な警務大臣。フーシェは、その辣腕をふるって、裏切り、変節を重ね、陰謀をめぐらし、この大変動期をたくみに泳ぎきる。



◆1 人物像

フーシェの陰気な印象が描写されています。
誰でも彼に会ったものは、この男には熱い赤い血がめぐってはいないのだ、という印象を受けた。そして実際、彼は精神的にも冷血動物の種属なのだ。我を忘れるようなはげしい情熱も知らないし、女にも賭博にも気を向けたことはなく、酒もたしなまないし、贅沢は嫌い、筋肉を動かしたこともなく、ただただ部屋のなかにくすぶって、記録や書類に埋もれて暮らしているだけである。怒りを表にあらわさず、顔の筋一つ動かさない。時にはうやうやしく、」時にはさげすみながらちょっと微笑する時だけは、この薄い、血の気のない唇がかすかに動く。見たところしまりのない、鉛色のこの仮面の下に、真実の緊張が隠れていることは、だれも気がつかない。ふちの赤い重いまぶたの下の眼をうかがっても、彼の意図がどのへんにあるかはまったく見当もつかず、その動作を見ても彼の考えはわからないのだ。


◆2 フーシェの仕事術

事態をコントロールする手法が語られます。
仕組みの作り方、面従腹背の技法。

フーシェはそもそものはじめから万一の失脚の場合を考えていた。免職になったら、自分が組み立てた機械を即刻動かなくするには、ちょっと手で触れれば事足りることを、彼は知っている。なぜなら、この権勢欲の権化がこんな機械を作ったのも、国家のためでも総裁政府のためでもナポレオンのためでもなく、まったく自分ひとりのためだったからである。

フーシェはナポレオンの人となりをじゅうぶん知っているから、いろいろな意地張った意見を言われても、自分の意見を押し付けようとは夢にも思わぬ。帝政時代の従順な大臣連や、その他すべての阿諛者と同じに、唯々諾々と命令は受けてはいたが、ただちょっとばかり違った点があったというのは、彼はかならずしもこれらの命令に従わなかったことである。

フーシェは皇帝に対しても、またその他のなんぴとに対しても、いついかなる時も、自分の真の意図や仕事を打ち明けたことはない。厖大な報告材料から、選りに選って自分の気に入るものだけしか、彼は人手に渡さないのである。


◆3 かけあい

ナポレオンとの掛け合い。伝記的脚色っぽいですが、つまりナポレンがこのように描かれるほどにフーシェ、タレーランの権勢があったということが伺えます。
こうなっては皇帝はもう我慢できなくなった。「フーシェ、君は裏切り者だ」とどなりつけた。「君の首をしめあげて殺してしまうところなのだが。」
するといささかも動ずる気色もなく、冷血無類の大臣は冷然と答えたのである。「恐れながら私は陛下のお考えとは所見を異にしているのでございます。」

こちらはタレーランのエピソード。
こういう下劣な罵詈雑言を侮辱と感ずるには、あまりにも気位が高かったのだ。大荒れに荒れたあらしがやむと、彼は黙ったまま滑らかな板敷きの上をびっこを引きながら退出し、それから控えの間で、鉄拳をむやみやたらに振り回すよりも、もっと致命的な傷を与える例の寸鉄殺人式な言葉をひとことだけ吐いたのであった。「ああいう偉大な人が、育ちが悪かったのはまことに残念なことだ」と、従者に外套をかけさせながら平然として言ったのであった。



◆感想
なんとも濃厚な一冊ですが、冗長に感じる部分はごく一部で、時の権力者を手玉に取る様子、自分に都合のいい=バカ正直でない勤めぶりは大いに参考になりました。「受けた命令に必ずしも従わない」「ボスに上げる情報を自分にとって都合がいいよう選別する」など、正統派ビジネス書とは一味違うものがあります。


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『2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?』ひろゆき(西村博之)

少し古い2007年当時の本ですが、管理人ひろゆき独自の合理的な世界観が全編ににじんでおります。


2ch MONA. / MIKI Yoshihito (´・ω・)


◆概要
著者独自の突き詰めたものの見方が素晴らしく、常識以前のレベルで突っ込みを入れています。

このほか、後半はIT関係者との対談が掲載されており、中でも小飼弾との対話が圧巻です。


◆1 市場と仕組み(アーキテクチャ)
スタンフォード大 ローレンス・レッシグの発言
「世の中で人間が行動を決める要因は、道徳と法律と市場とアーキテクチャの4つである」
タバコを止めさせるための方法でたとえるなら、
道徳→タバコを吸うのはやめましょう
法律→禁煙法などを作りタバコを吸った人を処罰する
市場→タバコの価格を1本2000円と高騰させ買う人を減らす
アーキテクチャ→2本吸うと気持ち悪くなる薬をタバコに注入してしまう


◆2 メタ的なもの
ソフトウェアの考え方は、ハードウェアの考え方に縛られている。それは人間に関しても同じで、手が2本、指が5本というハードウェアの制約に我々の考えは縛られている。手が2本で足りないからもう2本追加しようとはならない。なまじ汎用のハードウェアを持ち、慣れてしまうと、問題点はソフトウェアで解決するとしか考えなくなる。ハードウェアの仕様を変えて解決しようとは思わない。


◆こんな対談がなされています。

小飼
僕は、今後世の中で一番大事な仕事は、暇つぶしをさせることだと考えているんですよ。もし、将来暇つぶしをメインの産業にできなかったら、代わりに何が来ると思いますか?

西村
うーん…。自殺産業ですかね?

小飼
そこまで、穏やかじゃないかな。

西村
自殺が穏やかじゃないというと…。

小飼
戦争ですよ。もし、人類の平和を願うのであれば、どうやって人の欲を捨てさせるかということになる。これは絶対に外さないと僕は思う。





キンドル版



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『パワーマインド 自分を高め交渉に勝つ悪魔の心理術』 内藤誼人


◆概要
実用的な心理テクニックでおなじみの内藤先生がビジネスにおける心理学の活用を語ったものです。
実践的なテクニックが網羅的に紹介されているので、使えそうなものを取り入れるとよさげです。


Fortune Global Forum 2013 / Fortune Live Media


◆1 本書の立ち位置
まえがきから内藤節が全開です。遠慮なく実利主義を前面に押し出してくれるので、好きな人にはたまらない仕上がりに。
あなたが実際にしごとができるかどうかは別として、「できるような」演出をしていれば、周囲の人は、あなたのことを仕事ができるヤツだと思ってくれる。…「どんな人でもその演出法さえ間違えなければ、十分に権威的、魅力的なイメージを与えることができるんだ」というテーマを筆者はずっと考え続けており、それをまとめたものが、本書『パワーマインド』である。


◆2 ライフハック的な部分も
あてはまるシーンですぐに使えそうなものを抜粋してみました。暗示の活用が著者らしいところ。
「入浴中」をイメージして、エネルギーを高める
・身体が温まると、それにつられて心も温まってくる
・精神エネルギーを手っ取り早く高めるのは体温を上昇させること
・入浴場面を想像すると暗示と催眠効果によって身体がポカポカして体温が2,3度上昇する

頭をスッキリさせるテクニック
1、バニラアイスを食べる
2、ジャスミンティーを飲む
3、早歩きして体温を上げる(身体の活動性を高める)

電話は「立ったまま」で話す
・自分では知らないうちに声に張りが出て、相手に力強さをアピールできる



◆感想
網羅的にあれこれ紹介されていて、とにかく全部やろうと思うと大変そう。
理由の説明が薄い部分もあるので、「なぜこれが効くのか」が気になってきたら関連書を読んでいくとよさげです。


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『キリンヤガ』マイク・レズニック

ケニアの伝統を守る理想世界「キリンヤガ」を舞台にした連作SF。

西洋文明に適応した故郷を嫌った老人コリバは妻や息子と別れ、ありうべき理想のケニアを再現した惑星キリンヤガへと移り住む。


Kenya Amboseli / eGuide Travel


◆概要
部族のムンドゥムグ(長老、祈祷師)となり伝統的な価値観を守ろうとするコリバだが、惑星の環境制御を行う保全局との対立や知識に目覚めた子どもとの交流からさまざまな葛藤を抱える。

キリンヤガの存在価値そのものである、伝統的な価値観を守りつつムンドゥムグとしてさまざまな問題を解決するコリバであったが…

◆問題解決の方針を定める、コリバのゆるがない価値観

彼らに選択の余地はない。ーそして、われわれにも選択の余地はない。どう生きるべきかについていちどでも彼らの命令に従ったら、いずれ、なにもかも命令されるようになってしまうだろう。ここで譲歩したら、ンジョグとカミリは結婚の式で聖書かコーランに頭をさげることになる。ケニアで現実に起きたことだ。キリンヤガでそんなことを許すわけにはいかない。

今日彼らの薬を受け入れたら、明日は彼らの衣服や機械や神を受け入れることになる。歴史からほかに学ぶことがないとしても。これだけはたしかなのだ。

キクユ族がケニアに住んでいたとき、やってきたヨーロッパ人は、われわれにまずひとつの伝統を捨てさせた。それがきわめて簡単なことを知ったわれわれは、もうひとつ、さらにもうひとつと伝統を捨てていき、しまいにはあんまりたくさん伝統を捨てすぎて、もはやキクユ族ではない、ただの黒いヨーロッパ人になってしまった。

変化がないということにも価値があるのだ。

あのときは気づかなかったことだが、ある社会がユートピアでいられるのはほんの一種なのだ。いったん完璧な状態になったあとは、どんな変化があってもそれはユートピアではなくなってしまうのだが、社会というものはそもそも成長して進歩するものなのだ。キリンヤガがいつユートピアになったのかはわからない。―その瞬間は、わたしが気づかないうちにとおりすぎてしまった。





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